トレンド相場とレンジ相場

テクニカル分析
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重要度 ★★★

相場はトレンド相場とレンジ相場の繰り返しです。

どちらでもないトレンドレス、みたいな言い方をされる事もありますが、私はトレンドとレンジの2種類で考えています。

トレンド相場にはトレンド相場に合った戦略があり、レンジ相場にはレンジ相場に合った戦略があります。

今回の凄まじい日経の上昇トレンドを受け、トレンド相場とレンジ相場について改めて整理をしていきたいと思います。

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日経平均 レンジブレイクからの上昇トレンド

6/16現在、日経平均は34000円に迫る強さを見せています。

私を含め、誰もがここまでの強さを予見できなかったと思います。

しかし祝!日経平均30000円超えの記事でも解説しましたが、日経平均は1年におよぶレンジをブレイクしたトレンド相場であることは間違いないでしょう。

Twitterを眺めていると、今回の凄まじい上昇で大きく利益を出した人と、大きく損失を出してしまった人とでかなりはっきり別れていれるように思います。

負けている人達のツイートを見て思ったのは、どうもトレンド相場に対する認識が甘いという事でした。

レンジ相場が長らく続いたのもあり、それまでに成功してきたやり方を続けてしまった、といった感じが見受けられます。
ルル
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トレンドイズフレンド
強いトレンドに逆らうと身を滅ぼすぜ?

トレンド相場とレンジ相場とは何か?

今回のような強いトレンド相場でしっかり勝っていくには、まずトレンド相場とレンジ相場の理解から行っていく必要があります。

ルル
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みんな頭では理解している事だろうけど、改めて整理してみよう。
高値を更新し続け安値を切り上げていくこの動きを繰り返し続けていく動きが上昇トレンドの相場になります。

レンジ相場というのは価格が上限付近と下限付近で行ったり来たり、といった感じに動く相場であると一般的には理解されています。

いわゆる平行レンジのチャートパターンがレンジのイメージかと思います。

ただ、私の考えとしてはトライアングルやフラッグといった保ち合いの形もレンジと言っていいかと思います。

というのは、レンジというのは価格調整というよりかは時間調整の意味合いが強いものだからです。

そういう意味では平行レンジもトライアングルも、ダラダラと長い時間調整をしている動きということになります。

ダラダラと時間調整をする意味というのは一体なんなのでしょうか?

それはズバリ次のトレンド相場に向けた準備です。

次に大きく動くための充電期間と言ってもいいかもしれませんね。

相場はトレンド相場とレンジ相場の繰り返しであり、レンジ相場は常にトレンド相場のために存在しています。

トレンド相場は主役ですから、レンジ相場は主役を引き立てるための脇役です。

ルル
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チャート分析は難しく考えがちだけど、シンプルな考え方が大事。

今の相場はトレンドなのかレンジなのか、こういうシンプルなところから認識していかないと、全体が見えてこないもんだ。

トレンド相場とレンジ相場での戦略や考え方

当たり前ですがトレンド相場とレンジ相場では、エントリーポイントや損切りポイント、利確ポイントなどがまるっきり変わってきます。

もしはっきりと整理できていない場合は、この機会にしっかり整理しておいてください。

トレンド相場でのポイント
  • トレンドに乗る事を意識し、逆らって逆張りをしない
  • 上昇トレンドであれば押し目買い、下降トレンドであれば戻り売りを狙う
  • 利益はトレンドの終了まで、できる限り引っ張ることを目指す
  • 利確ポイントは個人個人で変わってくるが、水平線やトレンドラインや移動平均線などで判断する
レンジ相場でのポイント
  • 基本的にはレンジの上下で逆張りを狙っていく
  • ただしレンジがブレイクされることには常に注意を払っておく
  • 利確ポイントはレンジの端が理想だが、各々のポイントで
  • レンジ相場ではオシレーター(RSI、ストキャスなど)がハマりやすい

今現在の相場がレンジなのかトレンドなのかよくわからない、という状況もおおいにあるとは思いますが、どっちかわかっている状況であれば上にまとめたポイントを意識しておくと良いかと思います。

レンジ相場ではオシレーターが非常によく機能するので好んで使う人も多いかとは思いますが、逆に強いトレンドが発生した時には使い物にならないという事もあるので、そのあたりは十分注意をしていきましょう。

テクニカル分析の基本⑨ オシレーターの使い方
オシレーターは売られすぎ、買われすぎを見るためにチャート上に表示させることができる補助的ツールである。RSI、ボリンジャーバンド、ストキャスティクスなどが有名なインジケーターであるが、どれも単純な逆張りエントリーで用いると大きなリスクを伴うかもしれない。

レンジ相場が7割でトレンド相場が3割って本当?

チャートはレンジ相場が7割でトレンド相場は3割なので、レンジ相場をしっかり狙っていくことが重要である。

といったような話を聞いたことがあるでしょうか?

どういう検証の仕方をした結果なのかはよくわかりませんが、たしかにレンジ相場の方が多いというのは納得ができます。

なぜならレンジ相場というのは先ほども説明した通り、時間調整の役割を担っているからです。

時間をかけて調整を続けているわけですから、長らくチャートに存在しているわけです。

逆にトレンド相場は急な動きであればあるほど短命だったりしますよね?

ですからレンジ相場が7割というのは間違いだとは思いません。

しかし、レンジ相場を中心にトレードを行うというのは私はもったいないと考えています。

やはりトレーダーが1番大きく稼ぐことができるのは強いトレンド相場なのです。

例えば1カ月間非常に強いトレンド相場があったとして、その1カ月間でしっかり稼いだ結果、終わってみれば1年間の利益の大半はその1カ月間のものだった、というケースも割とあります。

そういった稼げる期間だけしっかり稼ぎ、あとの期間は遊んで暮らしている、なんて専業トレーダーもけっこう多いようです。

日経平均CFD 週足チャート

今現在の日経平均のように、こんな強いトレンド相場が発生しているのに大きく稼がない手はありません。

しかし、実際には売りで大きく負けてしまっているトレーダーも少なくありません。

もちろんレンジ相場をメインにして戦う、というのは大いに結構だと思います。

実際に勝率も高いでしょうし、ハマりやすい手法も数多く存在すると思います。

しかし、トレンド相場へ移行したら即座にトレードを止めなければいけません。

上のチャートのように、長期間にわたって形成されたレンジがブレイクされれば、強い動きが起こるのは当たり前なのです。

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MTF(マルチタイムフレーム)分析~レンジの中のトレンド

先ほどの週足チャートで、BOXの中はレンジ相場ですからレンジ相場の戦い方をします。

しかしそれはあくまでも週足レベルの話で、これが日足レベルの話になればまた当然戦い方は変わってきます。

日経CFD 日足チャート

日足チャートでは私は上のような波形で相場を見ていました。

つまり週足チャートでは単なるレンジ相場だが、そのレンジの中にはしっかりトレンド相場が存在しているということです。

当然、反対に大きなトレンド相場の中にもレンジ相場は存在しています。

日足チャートではトレンド相場真っ只中だったとしても、1時間足ではレンジを形成中、しかし5分足ではトレンド相場…など

慣れていないと頭が痛くなってきそうな話ですが、そうやって大きな時間軸で環境認識を行い、順々に時間軸を小さくしていって環境認識を行う。

これをMTF(マルチタイムフレーム)分析と言いますが、チャートを分析するうえでは非常に大事な観点になりますのでぜひ覚えておいてください。

トレンド相場とレンジ相場まとめ

  • 相場はレンジとトレンドの繰り返し
  • レンジは次のトレンドのための充電期間で時間調整
  • トレンド相場とレンジ相場の戦い方をしっかり整理する
  • レンジ相場では、レンジブレイクを常に警戒する
  • 各時間軸で環境認識を行う(MTF分析)

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